軽自動車にかかる税金のひとつである「自動車重量税」は、車検（継続検査）の際にだけ支払う国税です。

本記事では、軽自動車の重量税について「結局いくらかかるの？」というポイントを中心に、その仕組みや金額の理由、最新の税制動向まで専門家がわかりやすく解説します。

また記事の最後には、ローン審査が不安な方に向けて、クルマテラスの「信用回復ローン」についてご紹介します。

軽自動車の、自動車重量税とは？

自動車重量税とは、その車の重量区分や経過年数に応じて課される税金で、新車登録時や車検時にまとめて支払うものです。

普通自動車の場合は、車両重量が0.5トン増えるごとに税額が高くなりますが、軽自動車の場合は車両重量に関係なく一律で税額が決まります。

自家用の軽自動車であれば、新車購入時に初回車検までの3年分、それ以降は車検（継続検査）のたびに2年分を前払いする形で納付します。

そのため、車検を受けなければ重量税を支払う必要はありませんが、車検切れの車は公道走行できないため、実際には車検＝重量税の支払いは避けられません。

軽自動車の重量税はいくら？　金額の早見表

結論からいうと、軽自動車の重量税は年式（初度登録からの経過年数）によって異なります。

自家用の軽自動車の場合、初度登録から13年未満なら次回車検までの2年分で6,600円、13年以上経過車は8,200円、18年以上経過車では8,800円となります。

以下に、簡単な早見表を記載します。

• 13年未満の軽自動車：6,600円（2年分）

  
  

• 13年以上18年未満：8,200円（2年分）

  
  

• 18年以上：8,800円（2年分）

  
  

  
  

※上記は自家用の場合の税額です

（事業用軽自動車は13年未満で5,200円、13年以上で5,400円、18年以上で5,600円とやや低く設定されています）。

ご覧のように、軽自動車の重量税は新しい車ほど安く、古い車ほど高くなります。

なぜ13年を過ぎると、税額が上がるのでしょうか？

これは古い車ほど環境性能が低下し、排ガスが増えるとみなされ、新しい環境性能の高い車への乗り換えを促すためです。

実際、軽自動車では車齢13年超で約1.25倍、18年超で約1.33倍に重量税が増額される仕組みになっています。

なお、エコカー減税対象車など環境性能が高い車種については、13年経過後も重量税が据え置かれる（増税されない）場合があります。

たとえば13年以上経過した軽自動車では、2年分の重量税が8,800円、新しい軽では6,600円と、車齢によって約2,000円以上の差が生じます。

エコカー減税で、軽自動車の重量税は安くなる？

環境性能に優れた自動車（低燃費・低排出ガス車）は、エコカー減税によって、自動車重量税が軽減・免除される制度があります。

対象となるエコカーを新車で購入した場合、購入時（新規登録時）や初回車検時の重量税が、本来の税額から25％・50％・75％減税、あるいは100％（全額）免税される仕組みです。

減税率は車種の燃費性能や、排出ガス性能が国の定める基準を、どれだけ上回るかによって決まり、性能が高いほど減税幅も大きくなります。

たとえば電気自動車（EV）やプラグインハイブリッド車などは重量税が免税（100％減税）となり、ガソリン車でも一定の低燃費基準を満たせば、50％減税や25％減税を受けられます。

ただしエコカー減税による軽減措置が受けられるのは、新車登録時と初回の継続車検時の2回分に限られ、以降の車検では、通常の税率に戻る点に注意が必要です。

エコカー減税の適用期間と、最新動向

2023年度の税制改正で、エコカー減税は2026年4月末まで延長されましたが、2024年以降は燃費基準が段階的に引き上げられ、従来対象だったハイブリッド車なども、基準未達なら減税対象外となります。

2025年に基準が厳しくなるため、減税を受けられる車種が絞られていく見込みです。

逆に最新の電気軽自動車など、燃費性能に優れた車は、引き続き減税措置を受けられます。

今後は燃費の悪い車ほど税負担が重くなる方向のため、新車購入時には環境性能と、税制優遇の有無も確認すると良いでしょう。

軽自動車重量税は、将来どうなる？

結論からいえば、軽自動車の重量税が一律に増税される予定は、いまのところありません。

しかしエコカー減税の縮小によって、減税対象から外れる車が増えるため、実質的に税負担が増えるケースはあり得ます。

また2025年からは、燃費性能に応じた新たな重量税制度が導入予定で、古いガソリン車など燃費の悪い車は、重量税が割増となる見込みです。

環境性能の高い車は税額すえ置きとなるため、今後は「燃費が悪い車ほど、税金が高い」傾向が、一段と強まっていくでしょう。

古い軽自動車は、買い替えたほうが得？　高い重量税への対処法

登録から13年以上経った軽自動車は、重量税（毎年の軽自動車税も）の増額により維持費負担が大きくなります。

さらに古い車は故障リスクも高まるため、総合的に見て買い替えメリットは大きいといえます。

実際、中古車市場では13年を超えた車両は「高年式車」として扱われ、査定額が大きく下がる傾向にあります。

特に重量税などが増税された状態では再販価値が低くなり、買取価格にも響きます。

一方で増税前（12年目まで）に手放せば、比較的高い査定額が付くケースも多く見られます。

そのため、13年目前の車検前は買い替えのタイミングとして、1つの目安となります。

重量税の増税分と車検費用を天秤にかけると、新しい車に乗り換えた方がトータルで得になる可能性が高いからです。

特に燃費性能の高い電気軽自動車や、ハイブリッド車などのエコカーに買い替えれば、毎年の維持費（税金や燃料代）を大幅に抑えられるでしょう。

とはいえ、「車を買い替えたいが、初期費用やローン審査が不安…」という方もいるでしょう。

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